「大切なもの。それは勇気、優しい心、様々な知識、友情、感謝の気持ち。」卒業の言葉は、こう始まりました。卒業生のみなさんは、私たち教師が「6年生を手本にしよう」と自信をもって、全校に投げかけることができる頼もしい存在でした。島二小の「顔」を立派に務めた49名は、担任も驚くほど凜々しく、大きく見えました。
卒業生のみなさんは、なぜあんなに「がんばること、やさしくすること、楽しく感じること」ができたのでしょうか。朝礼の後の素早い片づけをすること、集会の時は一番に体育館に入りだまって待つこと、委員会の仕事を一生懸命することなど、当たり前の姿として下級生には映っていました。
卒業生のみなさんが大切にしていたものはどれも「目には見えない心の奥底にあるもの」でした。そういう不可視なものを大切にする力があったから、「がんばり、やさしさ、楽しさ」を発揮することができたのだと思います。
場の雰囲気を大切にする力が育っているたからこそ、みんなが気持ちよく行動でき、心に残る修学旅行にすることができました。係わってくださった人の存在を大切にする力が付いているからこそ、気合いの入った陸上練習になりました。人の気持ちを大切にすることができたからこそ、ペアの1年生が素敵な似顔絵をかいてくれました。
そんな頼りになる卒業生がいなくなるのは不安でした。でも、在校生代表の5年生の言葉を聞いてその不安は払拭されました。
今日の卒業式では、今日しか感じられない「空気」がありました。それは、温かく、やわらかく、穏やか中にもピリッとした緊張感がある不思議な空気でした。そんな素敵な空気をつくったのも卒業生のみなさんです。卒業生が残した「心で感じるおくりもの」を守っていきます!