新年、新学期がスタートして1週間が過ぎました。始業式の日は、担任の先生が工夫を凝らして子どもたちを迎えました。長期休業明けは大人でも中々エンジンがかかりにくいものです。少しでもよい気持ちでスタートさせようと考えての取組です。
先週は、始業式の翌日から書き初め大会が始まり、週末には定着度調査(国語、算数)がありました。水曜日は通常ロング昼休みですが、学期はじめということで「掃除」になり、子どもたちにとっては遊び足りない週だったかもしれません。でも、二小の子どもたちは、時間の切れ目を大変大事にして行動する子が多いです。金曜日の昼休み、終了のチャイムが鳴ると、グラウンドで遊んでいる子がすぐに遊びをやめて、一斉に昇降口に向かいました。子羊の群れが移動するようでした。チャイムが鳴り終わる頃には、もう昇降口に入っている4年生もいました。時間を意識した行動が、冬休みをはさんでもできていることに感心しました。日頃の「1分前着席」が生かされているのでしょう。
3、4年生の書き初め。しんと静まり返った緊張感のある空気の中、時間いっぱい集中して取り組むことができました。得意不得意にかかわらず、目の前のことに集中してベストを尽くすという資質が身についています。
また、始業式での態度も大変立派でした。校長先生、児童代表、生徒指導主任と話をする人が変わりましたが、どの人の話も、ちゃんと顔を上げよく聞いている様子でした。「レベルアップ」の場面が益々多く見られそうな予感がしました。
児童代表の言葉は、1年生と4年生の代表が務めました。1年生の子の言葉の中に「クラスのみんなのためになるから今までやったことない係をやってみたい」というところがありました。「だれかの役に立ちたい」という気持ちになれたところがレベルアップだと思います。このモチベーションこそ、学校で育てたい資質の一つです。また、4年生の子は、原稿を見ずに全校児童を見ながら話しました。「伝えたい」という気持ちの強さがその姿から伝わってきました。きっと、授業の中でも伝える楽しさや伝わる喜びを感じられたからでしょう。コミュニケーション能力の高まりを感じました。
3学期は「49日」と短く、あっという間です。100才を越えても医師としてご活躍された日野原先生は、「命とは時間。生きている時間。」とおっしゃっていました。友だちとけんかをしてつまらない日はあっても、決して意味のない日ではありません。どんな一日にも価値はあります。また、ある和尚さんから、「自分を人と比べると苦しくなる。自分を唯一無二の存在と自覚できることが望ましい」という話をきいたことがあります。49日間が毎日楽しいとは限りません。時には友だちと自分を比較して苦しい思いをすることもあるでしょう。でも、そんなときこそ認め合い励まし合ってその気持ちを乗り越え、一人ひとりのよさを自覚させたいと思います。そして、自信を高めて次の学年に進級させたいです。家庭、地域、学校で、子どもたちが「誇れる自分」を発見できるような言葉かけや見届けをしていきたいと考えます。