保護者の皆様も通って来られた思春期。島田市民病院から助産師の方をお招きして6年生を対象に「思春期講座」を行いました。この授業の目的は、子どもたちが命の尊さを感じて自分の存在も相手の存在も大切にする態度を育てることです。
音声で出産の様子と産声を聞かせていただきました。お母さんの苦しそうな声、お医者さんの励ましの言葉などから緊迫した様子が伝わり、子どもたちの表情は真剣でした。
「オギャー!」という元気な声が聞こえると、自然と拍手が起こりました。
妊婦さんのお腹がどれほど重いか、赤ちゃんを抱く感覚はどんなものか、興味津々な子どもたちでした。
6年生は生まれてきた自分と産む側の自分、どちらについても考えられる年代です。第2次性徴については4年生で学習していますが、そのときとはちがう受け止め方ができたはずです。私たちの役目は生まれてきたことに感謝し、これから生まれてくる命にバトンをつなぐこと。だれもが大切にされたいと思っていますし、それに値する存在です。だからこそ、互いのよさを認め合い、大切にし合うことが大切なのですね。
助産師さんには、写真や音声など、貴重な資料もって来ていただきました。資料提供を依頼するとき「子どもたちの学習で」という説明をして許可をとってきていただいたそうです。日々学校では、子どもたちの学習のために多くの方が協力してくださっています。大変ありがたいことです。
子どもたちの感想を紹介します。 『精子と卵子が受精して赤ちゃんができるということを、はじめは聞いていたけれども、よく聞いていくと意味の深さがわかり「すごいな」と感じるようになりました。また、僕たちが生まれてくる確率は4億分の1だと知って、奇跡に近いことだとわかりました。この大切な命を大事にしていきます。もし、腹が立つことがあってもやけにならず、前向きに生きていきます。』
『妊婦体験では、床に落ちている物を拾ったり靴下をはいたりするような今普通にできていることも大変になると気づきました。私はひとりっ子なので比較的負担は多くなかったと思いたいですが、それでも幼い頃は随分、親に迷惑をかけたらしいです。私をここまで育ててくれた両親への感謝の気持ちをわすれないようにしていこうと思います。
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