職員室で飼育しているカブトムシがついに成虫になりました。梅雨も明け、いよいよ夏本番です。
そんな中、4年生は伊久美の自然を体験する「伊久美移動教室」に出かけました。往きはスクールバス、帰りはコミュニティーバスを使いました。
到着するとすぐに「そば打ち体験」です。各グループにそば打ち名人の方がついてくださり、わかりやすく丁寧な指導をしていただきました。はじめは粉状のそばが、だんだん変化していく様子に感動する子どもたち。「食」と「職人の技」に関心が高まったことと思います。
そばがゆで上がるまで、メインイベントの川遊びです。まず、やまめのつかみどりです。やまめの体の表面は大変ぬるぬるしていて、さわることができても捕まえることは結構難しいです。やまめは日陰になったところに集まる習性があるそうで、子どもたちのおしりの下にいることも多かったです。捕まえることができた子どもたちは自然と笑顔になりました。また、やまめをナイフを使ってさばくことも体験しました。内臓を取り出すことに抵抗があるのではないかと思っていましたが、それほど抵抗感はなかったようでした。「命をいただく」ということの重みを感じることができたのではないかと思いました。
次は、「天然の流れるプール」です。学校のプールとはまた別の楽しさがありました。ラッコの体勢になり、流れに身を任せて川下へと進みます。
また、川底を見ると、まるで水族館のように小さな魚が泳いでいる様子を直に見ることができました。川での一つ一つの瞬間がどれほど子どもたちの心を刺激したでしょうか。子どもたちの笑顔を見ていると、自然にふれることの大きな意義を感じました。
川遊びの最後は、あらかじめ仕掛けておいた「こうろん」という魚をとる仕掛けの引き上げです。引き上げる役は、引率の教員がさせていただきました。小さな魚がたくさん入っている「こうろん」を見ると思わず笑顔になってしまい、子どもたちからは「その笑顔、たくさんとれたんだね!」と、見せる前に言われてしまいました。
余談ですが、子どもたちが食事の準備をしているときに、施設の駐車場をイノシシの子どもが走り抜けていくところを見ました。イノシシは夜行性なので、昼間に出てくることは珍しいとのことでした。
さて、食事の様子は写真を見ていただければ何の解説も必要ありません。子どもたちの笑顔を御覧ください。
午後は、犬間地区の自然散策です。やまびこ、葉のにおい、手触りなど五感を刺激する体験が満載でした。
本当に素敵な1日でした。普段できない体験を通して子どもたちの感性がおおいに刺激されたことでしょう。
もうすぐ夏休みです。暑い毎日が続きそうですが、ぜひ、子どもたの感性を磨くような長期休業にしていただきたいと思います。特別な自然体験ができない場合でも、日常の生活からも感性を磨くことはできます。「生活の中での気づきを教科の学習につなげること」これも感性を磨くことにつながります。例えば、「毎日蝉の鳴き声がすごいな。どんな種類の蝉が鳴いているのかな。」とすれば、理科の学習につながります。また、「将棋の駒には一つ一つ名前がついているな。駒の意味を調べてみよう。」とすれば、将棋から国語の学習につながります。お子さんの興味関心から、学習につなげる工夫ができれば、学習意欲を高める夏休みになると思います。