積み上げてきたもの
2020年、東京オリンピック・パラリンピックイヤーがスタートしました。アスリートが努力を積み上げてきたように、子どもたちも学校で積み上げてきたものがあります。
1月6日、3学期始業式。校長先生は、1,2学期で各学級がつくり上げてきた「教室文化」について話しました。学級でどんなことが大切にされているのか、それが教室文化です。
児童代表の言葉は、1年生と4年生でした。1年生は、「得意なことをがんばったら、新たに挑戦したいことが生まれてきた」という発表でした。4年生は、自分の苦手なことに目を向けて、それに挑戦する気持ちを伝えました。
二人の話す姿から、冬休みにがんばって準備をしてきたことと、日々の授業での発表や家庭での音読の成果が積み上がっていると感じました。
個人の力を発揮して!
1月8日、10日は書き初め大会が行われました。冬休みの宿題になっていたので、御家庭で子どもたちの様子を御覧になった方も多いことと思います。
だれの力も借りず1枚の半紙と向き合う、これが本番です。どこから書き始めるか、どのあたりで止めるか、はらいの力加減はどうするかなど、筆の運び方をすべて自分で決定します。これは子どもたちにとって結構ハードな課題です。
やりぬくために必要なもの
一つの課題を自分の力でやり抜くためにはいくつかのことが必要だと考えます。どんな目標設定をするか、持続する根気はあるか、自分を管理する自律性はあるか、やらねばならぬという責任感はあるかなど。
保護者の方からも教員からも、「判断力を高めたい」という話をよく聞きます。その理由は、自分で判断して行動せず、人の言動やその場の雰囲気に流されて失敗をするということがあるからだと思います。
「目標設定」「根気」「自律性」「責任感」があれば、物事を主体的に判断をして、自ら正しい方向へ進める「強い個」になると考えます。一枚の半紙に向かうこの時間、「強い個」になるための力が育っているように感じました。
だれでも自由に情報を発信できる時代だからこそ、自分で「何が正しいのか」を見極める力が必要です。一人一人には、大きな力はありませが、一人一人の考えが世論を形成します。自分でしっかりと考えられる子に育ってほしいですね。